一般的に「看護師は転職に困らない」と言われています。
とはいえ、カンタンではありませんよね。
転職を考えたとき、まず最初に以下のような疑問や悩みが出てくることでしょう。
- 転職先をどこで探したら良いですか?
- 転職先をどうやって探すと良いか、コツを教えて欲しい
- 自分に合っている転職の相談窓口ってどこだろう
そこで本記事では、看護師が転職先を探す方法を12つご紹介します!
それぞれのメリット・デメリットや利用するコツも解説しますね。
きっと、看護師のあなたがどうやって転職先を探したらよいか、理解できますよ。
それではさっそく、一緒に見ていきましょう!
看護師の転職相談先の現状
看護師が転職先を探すとき、何を利用することが多いのでしょうか。
ここでは、令和元年12月に厚生労働省が求職者に行ったアンケート結果を参照します。
以下の表は、看護師が求職活動にあたって利用した方法を、多いものから順に並び変えわかりやすく整理したものです。
求職活動に当たって利用した方法 | 利用した | 利用しない |
---|---|---|
転職サイト( 民間の人材紹介会社 ) | 72.7 | 27.3 |
求人情報サイト | 54.1 | 45.9 |
ハローワーク(公共職業安定所) | 50.0 | 50.0 |
知人からの紹介 | 36.9 | 63.1 |
ハローワーク(インターネットサービス) | 31.0 | 69.0 |
求人情報誌 | 28.0 | 72.0 |
直接応募(各医療機関のHP情報) | 27.5 | 72.5 |
ナースセンター | 13.1 | 86.9 |
新聞広告・屋外広告 | 12.9 | 87.1 |
出身校からの紹介 | 6.9 | 93.1 |
地方公共団体などの情報 | 1.6 | 98.4 |
その他 | 0.2 | 99.8 |
転職サイトや求人情報サイトの利用が多いですね。
スマホで検索するとたくさんの情報がヒットするし、手軽なので当然でしょう。
退職後にお世話になることが多い、 ハローワーク(公共職業安定所) も2人に1人が利用しています。
知人からの紹介も根強い人気があるようですね。
直接応募する人が3割に満たないのが、意外な結果に思えますが。
看護師転職の相談窓口12選
看護師が転職先を探す時の窓口は、以下の通り主に12つあります。
それらの特徴をおおまかに比較したものが以下の表です。
転職先を探す場所 | メリット | デメリット | 探し方 |
---|---|---|---|
転職サイト( 民間の人材紹介会社 ) | 時短になる | 担当者はピンキリ | 協力者と |
求人情報サイト | マイペースを保てる | 全て自分で完結 | 自分で |
ハローワーク(公共職業安定所) | 公立病院求人がある | 情報が薄い | 自分で |
知人からの紹介 | 内定をもらいやすい | 断りづらくなる | 協力者と |
ハローワーク(インターネットサービス) | 自宅で探せる | 情報が薄い | 自分で |
求人情報誌 | 地域密着 | 病院求人少な目 | 自分で |
直接応募(各医療機関のHP情報) | 入職まで早い | 職場の雰囲気不明 | 自分で |
ナースセンター | 安心感がある | 利用日時が限られる | 自分で |
新聞広告・求人チラシ・屋外広告 | 他に目移りしない | 詳細情報がない | 自分で |
転職相談会 | 最新情報がわかる | 日時と場所の指定 | 協力者と |
出身校からの紹介 | 信頼できる | 早期退職しにくい | 協力者と |
地方公共団体などの情報 | ブラック職場がない | 競争率が高い | 自分で |
このあと、それぞれ解説いたします。
転職サイト(民間の人材紹介会社)
看護師が転職先を探すとき、最も多く利用されているのが転職サイト。
民間の人材紹介会社です。
転職エージェントとも呼ばれますね。
転職サイトに登録すると、求人を募集している医療機関を紹介してもらえます。
また、求人に応募する際の履歴書の書き方指導や面接対策、医療機関との条件交渉などのサービスも受けられますよ。
入職までこれらのサポートはすべて無料です。
医療機関はあなたの入職が決まると転職サイトに紹介料を支払います。
ちょっぴり「気が引ける」と思うかもしれませんが、ご心配なく。
医療機関側としては、応募が来るかもわからない求人情報サイトや広告に毎月多額の掲載費を払うより、成功報酬のみを払えばよい転職サイトのほうがコスパが良いこともあります。
また、応募書類の審査や面接調整、採否の通知などを転職サイトに任せることで看護部長の負担が減りますから、医療機関側にはメリットがあるのです。
利用法
利用手続きは、あなたのスマホやPCから転職サイトにアクセスして簡単な登録をするだけです。
その後、あなたの携帯電話に電話がかかってきますから、職場の希望条件を担当者に伝えます。
担当者はあなたの希望条件に合う職場を探してきて、提案してくれることでしょう。
提案された中に希望の求人があれば、応募し面接へと進みますが、その際も担当者が段取りを整えてくれますよ。
面接後、内定通知をいただきあなたが受け入れたら入職となります。
メリットとデメリット
それによって、あなたは提案されたいくつかの求人を選ぶことに集中できるのです。
親身になってあなたの希望求人を提案してくれる担当者ばかりでなく、営業成績のために転職を急かしてくる担当者もいます。
また、性格的な相性はどうしても合う合わないがありますよね。
はずれの担当者が付いてしまった場合は、その転職サイトに固執せず、他の転職サイトを利用して転職活動をしましょう。
求人は1つの転職サイトだけでなく他の転職サイトでも応募できることがほとんどですからご心配なく。
なお、看護師におすすめの転職サイトについては、以下の記事をご覧ください。
関連記事 看護師におすすめの転職サイトと選び方を解説【比較ランキングつき】
求人情報サイト
求人情報サイトは総合型と看護師などの医療分野専門型があります。
医療分野専門型の求人情報サイトは、「看護師求人」などと検索するとヒットします。
それぞれ代表的な求人情報サイトは以下の通り。
総合型の求人情報サイトはこちら。
- マイナビ転職
- doda
- エン転職
看護師などの医療分野専門型の求人情報サイトはこちら。
- ジョブメドレー看護
- コメディカルドットコム
- 看護師求人EX
- グッピー
- とらばーゆ看護
これらのサイトでは、転職サイトのようにキャリアアドバイザー(担当者)が付いて求人紹介や面接対策サポートなどのサービスはありません。
求人情報サイトに登録すると、無料で求人情報を閲覧したりサイトから応募をすることができます。
利用方法
求人情報サイトの情報を閲覧するだけなら、とくに手続きは不要。
詳細な情報閲覧や希望に合う求人をメールで受け取ったり、医療機関からスカウトしてもらうには会員登録が必要です。
ところで、求人は医療機関が直接掲載している場合と、転職サイトが掲載している場合があります。
Indeed、求人ボックス、看護師求人EXなどの求人情報検索エンジンでヒットした求人は、医療機関が直接掲載していない場合も多いです。
転職サイト(人材紹介会社)が掲載している求人に応募すると、転職サイトにも登録しなければなりませんし、けっきょく転職サイトを利用することになるため注意が必要です。
メリットとデメリット
求人情報サイトのメリットは、自分のペースで転職活動ができる点。
求人は都合の良いときに検索して探せばよいし、応募のタイミングも自分で決めればよいので気が楽です。
デメリットは何から何まで自分で転職活動を進めねばならない点。
忙しいなか、すべて独りで以下のような転職活動を行わねばなりません。
- 求人探し
- 履歴書などの応募書類の作成や面接対策
- 採用担当者との面接日程の調整
- 給料、勤務時間、休日の交渉
- 退職、入職の調整
- 雇用契約の不履行があった際の交渉
求人情報サイトは誰にも口を挟まれずにマイペースで転職活動ができる反面、他人の力を借りずにすべてを自己完結させねばならないということです。
また、事業所が、求人掲載時は無料で利用できる求人情報サイトの場合は、注意が必要。
募集をしていないにもかかわらず魅力的な求人を掲載すること(いわゆる空求人、釣り求人)があるので。
ハローワーク(公共職業安定所)
ハローワーク (公共職業安定所) に行って求人を探す方法は昔から定番であり、失業手当を受給する際は必ず足を運ぶ場所です。
ハローワークは国の機関ですから、すべての求職者に対し、公正・公平に求人紹介をしている点で安心感があります。
利用方法
ハローワークは失業中でなくても利用可能。
利用方法は以下の通りでとても簡単です。
- 足を運びやすいハローワークに行く(雇用保険の手続きは住所地を管轄するハローワークのみ)
- ハローワーク内のパソコンで求職者の情報を入力し、窓口で申し込み手続・職業相談をする
- ハローワーク内のパソコン、求人ファイルなどで希望の求人を探す
- 詳細を確認したい、面接を受けたい求人があれば窓口で申し込みや相談をする
メリットとデメリット
ハローワークは、主に以下のメリットがあります。
- 求人情報サイトに載っていない、転職サイトで紹介されていない地元の中小医療機関の求人がある
- 大学病院、公立病院、誰もが働きたいと思う有名で新しい施設の病院の求人がある
非常に多くの求人情報があるので、情報収集にも役立ちますよ。
ハローワークのデメリットは以下の通り。
- 求人情報の内容が薄いため詳しい情報がつかめない
- 求人情報と実際の雇用条件が著しく異なる医療機関がある
- 混雑しているときは相談までの待ち時間が長い
- 看護師専門の相談員がいない
前残業・後残業、夜勤の人員体制など看護師が本当に知りたい情報が皆無のため、給料などの基本情報しかわからないのが残念な点。
また、求人票に書かれている情報について、ハローワーク側では事実確認をしていないため、実際の雇用条件とのへだたりが大きいことがあるので注意が必要です。
知人からの紹介
看護師が友人・知人からの紹介で転職することはよくあります。
知人とは、学生時代の同僚・先輩、開業した医師などさまざま。
なお、知人からの紹介を受けるきっかけも以下のようにさまざまです。
- あなたの転職希望を知って善意で動いてくれた
- 人材を欲している医療機関で働く知人があなたに声を掛けた
- 紹介キャンペーンなどで知人看護師があなたに声掛けした
メリットとデメリット
転職先を知人から紹介してもらう際のメリットとデメリットを理解しておきましょう。
メリットは以下の通り。
- 採用される確率がとても高い
- 職場の状況や雰囲気を詳しく把握できる
- 入職後に疑問があれば知人に相談できる
以下のようなデメリットもあります。
- 面接や内定後に辞退しにくい
- 早期には退職しづらい
- 給料や待遇の希望を遠慮してしまう
知人からの紹介はいろんな面で安心感がありますが、デメリットも考慮して慎重に進めましょう。
なお、看護師が知人の紹介で転職する方法について、詳しくは以下の記事をご覧になってください。
関連記事 看護師が知人の紹介で転職する方法のまとめ|断り方や注意点も解説
ハローワーク(インターネットサービス)
先述したハローワークは、実際に所在地に行って求人を探す場合をお伝えしました。
ここでは、ハローワークのインターネットサービスについて、解説します。
なお、メリットとデメリット については、 ハローワーク(公共職業安定所) のメリットとデメリットを参照してください。
利用方法
ハローワークのインターネットサービス は、求職者でなくても誰でも求人情報を確認できます。
わざわざ現地のハローワークに足を運ばなくて良いので便利ですね。
パソコンやスマホ、タブレットから快適に検索できますよ。
また「求職者マイページ」を開設することで以下のことができるようになります。
- 求人を検索しお気に入りの検索条件を保存して呼び出せる
- 気になる求人を保存して後からでも簡単に確認できる
- 直接応募可の求人にハローワークを通さずとも応募できる
なお、求職者マイページはメールアドレスとパスワードを用意して自宅またはハローワークの窓口で開設します。(参考:厚労省 求職者マイページの開設方法)
なお、看護師がハローワークインターネットサービスを利用して転職先を探す方法について、詳しくは以下の記事をご覧になってください。
関連記事 看護師がハローワークインターネットサービスを利用して転職先を探す方法を解説
求人情報誌
求人情報誌は紙媒体でアナログですが、まだまだ廃れていません。
街のスーパーやドラッグストアの出入り口付近に置かれていることが多いですね。
フリーペーパーなので自由に持ち帰りできますよ。
利用方法
求人に応募するには、医療機関に電話をして面接などの打ち合わせをします。
または、募集欄にQRコードがある場合、スマホで読み取るとWebから応募することもできますよ。
Webから応募すると医療機関側からあなたに電話がかかってきて、面接日等を打ち合わせする流れです。
メリットとデメリット
メリットからお伝えします。
- 紙面なので一度に多くの求人をすばやく確認できる
- 地域密着型なので通勤に便利な職場に出会える
- 電話ですぐに問い合わせでき面接まで時間が掛からない
デメリットは以下の通り。
- 看護師単独の求人が少なく、あっても介護施設の求人が多い
- 介護求人と同じ枠に記載されていて、看護求人がわかりにくい
- 条件検索ができないので、求人を目視で探す必要がある
なお、看護師が求人情報誌を利用して転職先を探すメリット・デメリットについては、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
関連記事 看護師が求人情報誌を利用して転職先を探すメリット・デメリットを解説
直接応募(各医療機関のHP情報)
直接応募とは、医療機関のホームページの求人情報から応募する方法です。
ホームページがある医療機関には、たいてい求人募集情報があります。
転職したい医療機関があるなら、直接応募が良いですよ。
ただし、国公立病院や大学病院、企業立の大規模病院は新卒看護師で充足するため中途採用の場合、直接応募は非常勤が多いようです。
利用方法
気になる医療機関のホームページをチェックして、求人情報を探します。
求人情報があれば指示に従って応募するだけです。
急募の求人なら、面接や施設見学、内定まで一気に進むことも少なくありません。
直接応募は医療機関側の費用負担もないので、基本的には歓迎されると思ってよいでしょう。
メリットとデメリット
直接応募のメリットは以下の通り。
- 直接やり取りするため入職まで時間があまり掛からない
- 医療機関の費用負担がないため、採用されやすい
- 医療機関側から入職の支度金が支給されることがある
それに対しデメリットは以下の通り。
- 残業など聞きにくいことを尋ねたり自分で条件交渉をしなければならない
- 職場の人間関係や雰囲気を知ることが難しい
- 仲介人のチェックは無いので、入職後のトラブルも自分で対応しなければならない
- 面接前でも実名で転職活動しなければならない
なお、看護師求人に直接応募するメリット・デメリットについて、さらに詳しくは以下の記事をご覧になってください。
関連記事 看護師求人に直接応募するメリット・デメリット|応募の流れと注意点も解説
ナースセンター(eナースセンター)
公益社団法人日本看護協会が運営しているナースセンターでも看護師の求人を紹介してもらえます。
その求人をインターネット上で閲覧、応募できるようにしたものが eナースセンター 。
どちらも無料で求人に応募できます。
なお、求人は個人情報を登録しなくても概要を閲覧できますが、医療機関名など詳細情報はわからないので、登録をしないと使い勝手が悪いです。
利用方法
求人への応募は以下の手順で進めます。
- eナースセンターの公式サイトへアクセスする
- 現地の窓口で求人相談する場合は「都道府県ナースセンター一覧」で最寄りのセンターを調べて直接足を運ぶ
eナースセンター上で応募する場合はサイト上で利用登録をする - 自分の希望条件を求職票に登録する
- 求人検索した求人票や自動マッチングした求人票を見て応募したい医療機関を探す
- eナースセンター上で直接医療機関に求人応募する場合は「システム応募」
ナースセンターの相談員にメールで相談し、ナースセンターを通して応募する場合は「紹介応募」を選択する - 無事に就業が決まったら求職票を抹消し、転職活動の停止手続きをする
メリットとデメリット
メリットは以下の通り。
- 信頼できる日本看護協会が運営していて安心感がある
- 看護師OBの職員に専門的な相談ができる
- 登録すると再就業支援研修などの最新情報が閲覧できる
デメリットも以下の通りいくつかあります。
- 登録されている求人数が少ない
- 相談や問い合わせの日時が限られており若干利用しづらい
- 悪気はないが「あなたはこうすべきだ」と看護師OB個人の価値観を主張される場合がある
- 登録に必要な求職票の記入項目が40項目以上(必須は15項目)あり、どこまで記入すべきか悩ましい
関連記事 eナースセンターの評判は?登録前にメリット・デメリットを要確認!
新聞広告・求人チラシ・屋外広告
看護師の求人は時期にもよりますが、新聞の求人欄にも掲載されます。
また、新聞の折り込みにも求人チラシを見かけますね。
ほかにも、道路沿いに立てられている医療機関の屋外広告でも「看護師募集」と書いてあるのを見かけることがあるでしょう。
利用方法
新聞広告の看護師求人に応募する場合は、履歴書、職務経歴書を郵送し、書類選考後に医療機関側から連絡があるパターンが多いようです。
地域の中核となっている人気の病院も多いので、競争率は高め。
応募書類の点検や面接対策まで抜かりなく行っておきましょう。
それに対して、求人チラシの応募は電話連絡後の面接というパターンが多いようです。
施設やクリニックなど病院以外の医療機関の求人がほとんどですね。
屋外広告を見て応募する場合は、まず医療機関に電話をして募集をしているか確認をするのが最初。
募集の詳細は、医療機関のホームページを見てみましょう。
そもそもホームページがなければ電話にて、募集している雇用形態、勤務時間帯くらいを確認し、あとは面接時に詳細を確認する流れとなります。
なお、求人チラシを利用するメリット・デメリットについて、詳しくは以下の記事をご覧になってください。
関連記事 看護師が求人チラシを使って転職先を探すメリット・デメリットを解説
メリットとデメリット
新聞広告や求人チラシ、屋外広告のメリットは以下の通り。
- 目に留まったタイミングで応募できる
- 他に目移りせず目の前の求人に集中できる
新聞広告や求人チラシ、屋外広告のデメリットは以下のことが考えられます。
- 詳しい求人情報までは確認できない
- アナログな応募方法のため、戸惑うことがある
新聞広告と求人チラシ紙面の掲載スペースが限られるため、詳しい求人情報を確認できないのが難点です。
転職相談会
主に以下の転職相談会が開催されています。
主催 | 開催場所 | 相談員 |
---|---|---|
ナースセンター | 最寄りのナースセンター 市役所など公共施設 公共施設の多目的ホールなど | ナースセンター相談員 各医療機関の看護部長など |
ハローワーク | 最寄りのハローワーク | ナースセンター相談員 |
地方公共団体 | 指定のナースセンター | ナースセンター相談員 |
公立の病院協会 | 公共施設の会議室など | 各医療機関の看護部長など |
厚生労働省労働局 | ホテルホール、大会議場など | ナースセンター相談員 |
転職サイト | 転職サイトの事業所 | キャリアアドバイザー |
利用方法
事前に申し込みが必要な相談会と不要なものがありますので、ホームページ等で確認しましょう。
定期的に開催されているナースセンターによるハローワーク出張相談会は予約不要です。
大規模な会場は予約不要で現地受付という場合や事前申込制などまちまち。
転職サイトや小規模な会場では事前予約が必要な場合が多いですね。
メリットとデメリット
転職相談会のメリットは以下の通り。
- 一度に多くの求人情報を受け取れる
- 相談なので無理に転職を勧められない
- 各医療機関の雰囲気を一度に感じ取れる
- 最新の求人情報を受け取れる
デメリットには以下のようなことがあります。
- 日時の指定があるので予定が合わないと参加できない
- 現地に足を運ばねばならない
- 周りの看護師と自分を比較して焦ってしまう
出身校(大学、看護学校、専門学校)
あなたが看護を学んだ学校は各医療機関と常に情報交換をしています。
学校紹介で勤務した医療機関を辞たあと出身校に相談すると、あなたの事情に酌むべき点があり、他の医療機関に欠員があれば再度紹介してくれることもあります。
在学時、面倒見の良い先生と仲良くさせてもらっていたなら、頼って行って相談してみましょう。
きっと話を聞いてくれるはず。
もう一度くらいなら甘えさせてもらってもいいと思いますよ。
メリットとデメリット
出身校からの紹介のメリットは以下の通り。
- 卒業生のために親身になって個別対応してくれる
- 学校が仲立ちをしてくれるので安心感がある
- 学校からの紹介のため内定をもらいやすい
それに対し、デメリットは以下の通り。
- 紹介のため内定後は辞退しにくい
- 学校に迷惑がかかるため早期退職しにくい
- 良くも悪くも出身校の看板を背負うことになる
地方公共団体、官公庁、社会福祉協議会
地方公共団体(市区役所、町役場など)や官公庁(厚生労働省など)は地方(国家)公務員として、基本的に任期があるフルタイム採用(任用職員)となります。
さまざまな職種や勤務場所があります。
社会福祉協議会は民間の法人で、看護師に加え保健師の募集も多いです。
常勤、非常勤とも募集があります。
よくある職種と勤務場所
地方公共団体、官公庁、社会福祉協議会で募集されている、主な職種や勤務場所は以下の通りです。
職種例 | 勤務場所 | |
---|---|---|
地方公共団体 | 外来・病棟の常勤看護職 係長級職員 子育て訪問員 訪問看護ステーション指導 要介護認定業務 母子保健に関する業務 児童の放課後ケア 難病対策の相談・訪問 学校教員 休日急病診療業務 一時保護児童の健康管理 子どもの医療的ケアの実施 民間病院の医事業務、立入検査 | 公立病院 保健福祉局 自治体子育て支援課 自治体福祉部 保健センター 公立保育所 地域保健課 公立看護専門学校 保健所 児童相談所 特別支援学校 自治体健康福祉局 地域包括支援センター |
官公庁 | 看護行政業務 検疫官 看護業務 | 厚労省・地方厚生局 港湾・空港の検疫所 自衛隊病院 |
社会福祉協議会 | 看護業務全般 介護・医療に関する相談 障がい者支援の相談員 バイタルチェック・健康管理 | デイサービスセンター 老人福祉施設 障害者相談支援センター 生活介護事業所 |
※上記の職種、勤務場所名称は各地方公共団体により異なります。
利用方法
地方公共団体、官公庁のほうは、ホームページや自治体発行の市政だよりで看護師(看護系技官)募集の概要を確認できます。
募集内容を電話で直接尋ねることはできますが、応募書類選考後の面接となります。
また、ハローワーク経由となっている場合は、ハローワークで相談をしてください。
社会福祉協議会のほうは、各社協で募集内容はまちまちです。
ホームページの採用情報で確認して、わからないことは直接電話をして尋ねましょう。
応募は書類選考後の面接か、電話連絡後の来所となります。
メリットとデメリット
特別法人のメリットは以下の通り。
- 選択を間違って、ブラックな職場にあたる心配がない
- どこを選んでも教育研修制度が充実している職場に就ける
- 手厚い福利厚生制度が整っている職場に就ける
特別法人には以下のようなデメリットもあります。
- 任用期間がある場合が多く、長く勤務できるとは限らない
- 副業が禁止されている職場を選ばざるを得ない
- 募集人数が少ないため競争率が高く転職活動が無駄になるリスクがある
- 応募から採用まで時間がかかるため余裕を持ったスケジュール管理が必要
なお、公務員看護師の求人の探し方について、詳しくは以下の記事をご覧になってください。
関連記事 公務員看護師の求人の特徴や求人の探し方を解説【体験談あり】
看護師が転職先を探す方法
転職先をどうやって探すかを、以下の2パターンに分け、それぞれ求人をどこで探すべきかをご案内します。
また、探す場所については、どんな人がおすすめかもお伝えしますね。
- 転職先を自分で探す
- 協力者と一緒に転職先を探す
転職先を自分で探す
看護師が転職先を自分で探す場合、メジャーな探し方とおすすめの人を以下にまとめます。
自分で探す場所(探し方) | おすすめの人 |
---|---|
求人情報サイト | 医療機関側からスカウトメールを受け取りたい |
ハローワーク | 公立病院で働きたい |
求人情報誌 | 生活圏内のクリニックや介護施設で働きたい |
ホームページなどから直接応募 | 働きたい医療機関が決まっている人 |
セミナーや勉強会 | 他の医療機関の看護師と交流したい人 |
なお、看護師が転職先を自分で探す方法、直接応募については、以下の記事をご覧になってください。
関連記事 看護師が自分で転職先を探す方法7選|自分で探すデメリットも要確認!
関連記事 看護師求人に直接応募するメリット・デメリット|応募の流れと注意点も解説
協力者と一緒に転職先を探す
看護師が協力者と一緒に転職先を探す場合、メジャーな探し方とおすすめの人は以下の通り。
協力者と探す場所(探し方) | おすすめの人 |
---|---|
転職サイト | 年収、残業、休日、夜勤などの交渉をしてもらいたい人 |
知人からの紹介 | 信頼できる人からの紹介という安心感を求める人 元同僚や恩師、出身校に紹介を依頼できる人 |
転職相談先を利用するコツ
このパートでは、転職相談先を利用するコツを解説します。
キーワードは、「併用」で、具体的には以下の通り。
- 転職相談先はいくつかを併用する
- 転職サイトには2~3登録して併用する
このあと、それぞれ解説します。
転職相談先はいくつかを併用する
ここまで転職先を探す方法を複数ご紹介しました。
できれば、それらのいくつかを併用すると、希望に近い転職先をみつけるのに役立ちます。
理由は以下の通り。
- 他の場所には掲載されていない独自の求人情報がある
- 多くの価値観に触れることであなたが求める働き方が鮮明になる
- 情報収集と本気の転職活動を分けることができる
各転職サイトには希少な「非公開求人」があります。
それをほかの場所で確認することはできないので、転職サイトは選択肢として持っておくと良いでしょう。
また、転職サイトには情報がないが、ハローワークには独自の求人がある場合もあります。
ハローワークには求人募集費用をかけたくない小規模の介護施設やクリニックの求人があるから。
そもそも直接応募やハローワーク経由でしか求人募集しない公立病院もありますし。
ただ、ハローワークは無料で募集できるため、募集が終了しているにもかかわらず掲載され続けている場合も多いです。
その点、求人情報誌や新聞広告は確実に募集中ですし、転職サイトも募集中の求人だけを紹介してもらえます。
情報収集ではなく、効率よく転職活動したい場合は、確実に求人募集されている場所でいくつか併用しましょう。
とは言え、求人情報サイトは、ゆっくり医療機関の求人概要を情報収集するには便利ですからね。
転職サイトには2~3登録して併用する
数多くの転職サイトがありますが、いくつ登録して転職活動するのが良いのでしょうか。
結論から申し上げますと、2~3つです。
1つだと担当者が微妙だった場合、替えが無いと困りますから。
担当者を替えてもらったらよいという意見もありますが、現実できますでしょうか。
どうしてもその転職サイトにしかない求人に応募したいなら替えてもらうのが良いですが、他の転職サイトから応募できないということは少ないです。
担当者と相性が合わないなら、諦めて他の転職サイトに切り替えたほうがスッキリしますよ。
ですから、転職サイトには2~3登録することをおすすめします。
4つ登録したらダメですか?
3つ登録してもあまり求人紹介してもらえないときは4つでも構いません。
様子を見ながら、キャパオーバーにならない程度に登録すると良いですよ。
以上の理由から、まずは転職サイトに2~3登録して転職活動するべきです。
なお、看護師転職サイトの複数登録について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
関連記事 看護師転職サイトに複数登録するメリット・デメリットと選び方を解説
看護師が転職先を探す方法のまとめ
看護師が転職先を探す場所を12つご紹介しました。
それぞれメリットデメリットがあるので、複数の方法を併用して転職活動をすることをおすすめします。
転職先を探す場所について、メリットデメリットと求人の探し方の比較を再度掲載します。
転職先を探す場所 | メリット | デメリット | 探し方 |
---|---|---|---|
転職サイト( 民間の人材紹介会社 ) | 時短になる | 担当者はピンキリ | 協力者と |
求人情報サイト | マイペースを保てる | 全て自分で完結 | 自分で |
ハローワーク(公共職業安定所) | 公立病院求人がある | 情報が薄い | 自分で |
知人からの紹介 | 内定をもらいやすい | 断りづらくなる | 協力者と |
ハローワーク(インターネットサービス) | 自宅で探せる | 情報が薄い | 自分で |
求人情報誌 | 地域密着 | 病院求人少な目 | 自分で |
直接応募(各医療機関のHP情報) | 入職まで早い | 職場の雰囲気不明 | 自分で |
ナースセンター | 安心感がある | 利用日時が限られる | 自分で |
新聞広告・屋外広告 | 他に目移りしない | 詳細情報がない | 自分で |
転職相談会 | 最新情報がわかる | 日時と場所の指定 | 協力者と |
出身校からの紹介 | 信頼できる | 早期退職しにくい | 協力者と |
地方公共団体などの情報 | ブラック職場がない | 競争率が高い | 自分で |
転職活動に時間を割くことができ、自力自走できるあなたなら、求人情報サイトやハローワークで自分で探す方法がおすすめ。
それに対し、忙しくて時間がないあなたは、求人探しから履歴書添削、条件交渉まで引き受けてくれる、転職サイトで転職活動されることをおすすめします。
今回の転職が、生き生きとした本来のあなたを実現するきかっけとなることを祈っています!
関連記事 看護師におすすめの転職サイトと選び方を解説【比較ランキングつき】