公立病院の看護師求人の特徴や探し方を解説!中途採用で転職できる?

看護師が公立病院に転職する方法

看護師の転職先の選択肢の一つとして公立病院があります。

公立病院って、どんな求人があるんだろう?

公立病院に転職したいです。求人の探し方を教えてください。

公立病院への転職を目指すなら、事前に情報収集をして効率よく転職活動を進めたいところです。
この記事では公立病院の看護師求人の特徴や探し方を解説!
本記事の内容は以下の通り。

  • 公立病院の看護師求人の特徴
  • 公立病院の看護師求人の探し方3選
  • 実際に応募した体験談
  • 公立病院へ転職するメリット・デメリット

お読みになると、中途採用で公立病院に転職する具体的な方法がわかりますよ。

公立病院への中途採用を目指し、転職活動をした看護師の私がお伝えします。

私の職務経歴
  • 新卒で入職した総合病院を11年で退職
  • その後一般企業に就職しウエディングプランナーを経験
  • 薄給を理由に30代で看護師へ転職し現在は急性期病院で働いています
私の看護師免許証です
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【公立病院】看護師求人の特徴

公立病院とは都道府県や市町村が運営する病院
一般診療はもちろんのこと、専門性の高い医療災害医療高度先進医療を担っている地域基幹病院です。
ここでは、公立病院の看護師求人の特徴を解説します。

公立病院の看護師求人の特徴
  • 公開している求人数が少ない
  • 公開期間が短い
  • 契約社員、派遣社員での募集がほとんど
  • 面接の他に筆記試験がある施設もある

じつは公立病院の求人は、数も少なく公になっていないものがほとんど!
転職サイトで見かけるものは、そのほとんどが期限付きの契約社員か派遣社員の募集だったりします…

じゃぁ、正社員での中途採用はないってこと?

そんなことはありません!
中には、中途採用でも条件次第で正社員雇用の公立病院もちゃんとあります。

公立病院の中途採用でよく見る求人は、「ただし雇用後半年は嘱託職員とする」という条件付き。

半年間は正社員ではないけど、半年後に再度検討して正社員雇用となる、ということですね。

実際に私の先輩は中途採用で、とある公立病院へ就職し、半年後に簡単な面接を受けて正社員登用となりました。


嘱託職員のあいだは、若干給料が少なかったようですが、それ以外は正社員の人と変わりなかったそうです。
公立病院の看護師求人の主な就業形態をまとめると以下の2つになります。

公立病院の看護師求人
  1. 就業当初は契約社員で半年後に正社員となる
  2. 期間限定の派遣社員

公立病院の看護師求人の探し方3選

ここでは、公立病院の求人を探す方法を以下の通り3つご紹介します。

公立病院の看護師求人の探し方3選
  1. ハローワーク
  2. 転職サイト
  3. 直接応募

これら3つすべて、私も実際に求人探しに利用した方法です。
このあと、1つずつ解説します。

ハローワーク

ハローワークでは、まれに公立病院の求人を公開している時期があります。
ただし、期限付きの契約社員であることがほとんどです。
実際に私が閲覧した求人も2ヶ月の期限付きで、『雇用期間延長あり』の記載がないものでした。

ところで、「看護師求人 ハローワーク」などのキーワードでネット検索をすることもあるかと思います。

ですが、ハローワークインターネットサービスで確認できる求人は、求人情報の一部のみしか公開していない場合もあります。

ご自身の管轄のハローワークへ行き、専用端末から検索するとより細かな情報を閲覧することができますよ。
ハローワークでは気になる求人があれば、相談員から問い合わせをしてもらえるのがメリットですね。

以上のことから、ハローワークで公立病院の求人を探す際は、最寄りのハローワークに足を運んで、現地の専用端末から求人検索し窓口で相談することをおすすめします。

関連記事 看護師がハローワークインターネットサービスを利用して転職先を探す方法を解説

直接応募

公立病院はホームページに求人募集を公開していることがあります。
新卒のみの募集だったり、既卒のみの募集であったり、求人内容は時期によって多少違いはあります。

次年度採用分の募集なら毎年だいたい5〜6月にかけて募集をしていることが多いです。
5〜6月に応募し、既卒の場合うまくいけば来春を待たずに前倒しで採用、ということもあります。
(実際私が応募した自治体はこの形をとっていました。)

臨時の中途採用の場合は、派遣や契約社員がほとんどですが、退職するスタッフが多い時期である8月、12月、3月あたりは狙い目です。

気になる公立病院があるならこまめにホームページをチェックすることをおすすめします。

関連記事 看護師求人に直接応募するメリット・デメリット|応募の流れと注意点も解説

転職サイト

転職サイトでも公立病院の求人を扱っていることがあります。
こちらも契約社員や派遣社員としての公開がほとんど。
転職サイトに登録していれば、専門アドバイザーがいますので施設との連絡調整は任せることができます。

ただし!
実際利用した印象ですが、転職サイトと公立病院はつながりが薄いように感じました。
掲載数もかなり少なく、掲載されていない病院への問い合わせはしてくれません。(当たり前と言えば当たり前ですが…)

数は少ないものの、まれに転職サイトでも公立病院の求人を掲載していることがありますので、こまめにチェックすることをオススします!

採用人数は1~2名のみという場合が多いため、非公開求人となっている場合もあります。

公立病院の求人が気になるなら、早め早めの行動でライバルに先を越されないようにしましょう。

できれば複数の転職サイトに登録して、公立病院の非公開求人が出たらすぐに応募できる体制を整えておいてください。

関連記事 看護師におすすめの転職サイトと選び方を解説【比較ランキングつき】

公立病院へ実際に応募した体験談

私の場合、一度看護師を辞めた後、一般企業へ転職しそこからの復職。
新卒から準公的病院での経験が長かったため『公立病院への転職もそう難しくはないだろう』と勝手に思っていましたが…
そう甘くはなかったです。

希望病院へ直接問い合わせた!

当時地方都市で会社員をしていたのですが、どうしても就職したい市立の小児病院があり、思い切って会社を辞めることを決意。
ハローワークと転職サイトをいくつか併用しながら転職活動を行っていました。

ですが、希望する病院の情報はどこにも載っておらず…。

もちろんハローワークの相談員や転職サイトのアドバイザーからも問い合わせてもらいましたが、『現在は募集しておりません』の一点張りです。
この辺は、さすがお役所さまって印象を受けました。

全然とりあってくれません!笑

ラチがあかないので、私は履歴書と『どうしてもそちらに就職したいんです!』という熱い思いをつづった直筆の手紙を添えて、直接希望病院の人事課宛に郵送したんです!

数日後に、ものすごく事務的な電話で『書類は送り返します』とお電話をいただきました。

さすがお役所さまです!笑

ですがその電話の際に、『次年度の採用試験が来月にあるのでそちらを受けられてはどうですか?』とのお話しをいただきます。

既卒の場合、相談次第では来年でなく前倒しで就職できる場合もあるとのこと。

それから毎日公式ホームページを確認し、募集のお知らせが掲載されるのを待って次年度の採用試験に応募しました。

試験内容は筆記と面接

応募後、しばらくしてから試験に関するお知らせが届きます。
試験内容は一次試験が筆記、二次試験が面接。

中途採用で公立病院へ就職した友人にも聞きましたが、だいたい筆記+面接という試験内容が多いようですね。

一次試験は市内の大きな会場で、新卒・既卒同時に同じ試験を受験。
その後一次試験合格者のみ二次試験内容をお知らせする、というものでした。

筆記試験当日

試験当日は、市内のシティーホールの大会議場のような場所に集合。
私が受験した自治体には公立病院が2施設あったので、合わせて約400名ほどが受験されていました。

自治体によって試験内容は異なると思いますが、試験時間は60分。
試験内容はA4サイズ2ページ、全て記述式!
私が受験したのは小児病院だったので、試験内容は小児医療に関することのみ!!

カッコ内への記述問題が20問程度。
小児医療の時事に関する論述式の問題が2問。

…めちゃくちゃ難しかったです。

『これ、学生さん解けるの?』というような、抗生剤の分量計算や点滴の計算もありました。
小児看護経験あるから大丈夫ー…と思っていましたが、正直甘かったです笑

試験内容は自治体によって違いがあると思いますので、ご参考までに…

試験結果は一次試験で落選…

試験結果は1週間後くらいに、ネット上での発表です。
正直手応えが全くなかったので、予想はしていましたが撃沈でした。。

公立病院へ転職するメリット・デメリット

求人数が格段に少ない公立病院ですが、転職できればそれなりにメリットもあります!
もちろんデメリットもありますので、理解しておきましょう。

メリット

公立病院へ転職するメリットは主に以下の4つです。

  • 経営に左右されず比較的安定した給料がもらえる
  • 福利厚生が充実している
  • 研修、教育体制が充実している
  • 年休が多い

民間病院では病院の経営状況に給料が左右されてしまうことも少なくありません。
その点、公立病院では比較的安定した収入が保証されており、勤続年数が上がるほど給料も上がっていくのが特徴

あとは、ボーナスの支給月数も民間病院より多めです。
私は準公立病院と民間病院の経験しかありませんが、それでも準公立病院のボーナス支給月数はとてもとても魅力的でした!
公立病院は急性期で忙しい施設が多いので、働いた分しっかりボーナスも欲しいですからね。

また、民間病院と比べて新卒採用人数が多い公立病院では、研修・教育体制がしっかりしていることも魅力の一つです。
ローテート制度やラダー制度を取っている施設も多く、様々な分野の専門性を高めることができます。

関連記事 看護師が未経験から急性期病院に転職できる理由と求人の探し方を解説

デメリット

公立病院なので、雇用保険に加入できないというのが、一つ大きなデメリットです。
制度上しかたが無いので、割り切ることですね。

また、安定した給料をもらえるため、長く勤続している職員、いわゆる「お局様」と呼ばれるスタッフが多めにいるのは事実です…。

どこの職場にも一人はいる「お局様」ですがスタッフ数が多い分、1病棟に普通に三人ずつくらいいそうですよね笑

「お局様」が苦手な人にとっては、公立病院へ転職するデメリットと言えますが、メリットと天秤にかけて判断するしかありません。

公立病院の看護師求人の探し方まとめ

公立病院は求人数が少なく、契約社員、派遣社員での募集がほとんどですが、中途採用でも正社員への道が拓けている病院もあります。
公立病院の求人を探す方法をまとめておきますね。

公立病院の求人の探し方3選
  1. ハローワーク ※最寄りのハローワークの専用端末から求人検索し窓口で相談する
  2. 直接応募 ※毎年5〜6月ころ、翌年の採用分を病院ホームページから直接応募する
  3. 転職サイト ※複数の転職サイトに登録して、非公開求人が出たらすぐに応募する

公立病院はバリバリと働いて、しっかりキャリアを積みたい方にはおすすめです。
ぜひチャレンジして、キャリアアップを目指してください!

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