保育園に看護師がいると安心するという保護者も多く、保育園看護師はニーズのある職種です。
保育園看護師に転職したい。何かデメリットあるかな?
看護師が働くならどんな保育園がおすすめか教えてください。
保育園看護師の求人数は少ないため、情報もあまり多くないのが現実です。
本記事では、保育園看護師のメリット・デメリットや転職する際の求人の探し方とおすすめの職場3選をご紹介します。
お読みになると以下の内容が理解できますよ。
今も保育園看護師として勤務している私がお伝えします。
- 学生時代に奨学金制度を利用していた病院へ入職
- 消化器外科病棟にて4年間勤務し結婚を機に退職
- 地域密着型特定施設へ転職後、妊娠・出産のため退職
- 現在、保育園看護師として勤務
保育園看護師の求人の特徴
ここでは、保育園看護師の求人の特徴を4つ解説します。
求人票を読み解くことで、保育園看護師の働き方が理解できますよ。
日勤のみの仕事
保育園看護師は保育園が開園している時間のみの仕事ですから、夜勤はありません。
園によりますが、7時~19時開園の内の8時間勤務になります。
看護師は基本的には勤務時間固定の求人がほとんどでしょう。
そのため、プライベートの時間も確保しやすく子育て中のママナースにもおすすめです。
求人票の記載では、固定勤務時間で以下の時間帯が多い傾向ですね。
- 8時〜17時
- 8時半〜17時半
- 9時〜18時
土日祝休みの職場が多い
保育園は日祝休みです。
保育士は土曜日も出勤しますが、看護師は土曜日も休みの園が多いです。
必ず土曜日が休みなら、求人票には土日祝がお休みと記載されています。
ただし、以下のような求人もあります。
完全週休二日制ではないので、土曜日の出勤もあります。
出勤したら代休がありますが、いつも土曜日が休みとは限らないのです。
保育園によっては看護師もシフト制
園によっては看護師もシフト制で勤務している場合もあります。
シフト制の場合は求人票に、変形労働時間制(週40時間以内)と記載されていることが多いです。
または求人票に、以下のようにシフトの記載があります。
- 7時~16時
- 9時~18時
- 10時~19時
仕事内容は保育補助業務を含む
看護師は0歳児の保育補助に入ることが多いです。
他の年齢だと、散歩の付き添いや食事の配膳の補助にも入ることがあります。
ですから、求人票には「保育補助業務」の記載があることがほとんどです。
保育園看護師の求人のおすすめな探し方
保育園看護師として働く際、求人をどうやって探すのが良いのでしょうか。
ここでは、おすすめの以下3つの方法をご紹介します。
保育園のホームページを見て自分で探す
もし近くに保育園があるなら、まずは保育園のホームページ(HP)で採用情報を確認してみましょう。
保育園看護師の募集を求人情報サイトなどに掲載していない保育園も多いので、自分で探すと意外と見つかったりします。
保育園のHPの職員情報に看護師の記載がなければ看護師不在の園です。
看護師の募集をしていないか、電話で問い合わせてみると良いでしょう。
地方自治体のホームページ
数は少ないですが、自治体の職員募集時に看護師を募集していることがあります。
会計年度任用職員であれば、正規職員よりもチャンスが多いです。
地元や気になる自治体のホームページを確認してみると見つかりやすいですよ。
ただし、会計年度任用職員の場合、職員採用ページに掲載されていないこともあります。
その場合は「〇〇市 会計年度任用職員 保育園(子ども園)」と検索してみましょう。
もしくは、直接電話にて問い合わせてみてください。
求人検索サイト
Indeed(インディード)などの求人検索サイトで検索すると保育園看護師がヒットします。
多くの求人を見れるので、希望条件を比較しやすいですよ。
ここで検索をすればほとんどのサイトに掲載されている求人を見ることができるので、何度も検索したりサイトを変えたりする手間が省けます。
ただし、情報収集だけのつもりが「いつの間にか複数の転職サイトに登録してしまった」という人があとを絶ちません。
情報収集だけの場合はじゅうぶんに注意しましょう。
転職サイト
転職サイトを利用すると、自分で保育園とのやりとりをしなくて良いのがメリット。
面接の日取りを組んでくれる等も行ってくれるので、時間が無いなか転職活動をするならおすすめです。
さて、保育園看護師の求人は決して多いとは言えない状況です。
自分で探す場合は、こまめにHPをチェックしなければなりません。
その点、転職サイトなら希望求人が出た時にすぐ紹介してくれる点でも助かります。
ところで、保育園のHPやハローワークには、細かな就業条件が掲載されていない場合があります。
例えば、給与については基本給の掲載のみだったり。
手当については記載が全くないことも。
関連記事 看護師におすすめの転職サイトと選び方を解説【比較ランキングつき】
保育園看護師におすすめの職場3選
ここでは、看護師のタイプ別に保育園看護師としておすすめの職場3つをご紹介します。
認可保育園
やりがいを求めるなら認可保育園がおすすめ。
園に看護師として入職すると、保育士さんから乳児・幼児の病気やケガについてとても頼りにされます。
保育園にとって貴重な存在になれるので、やりがいを感じられますよ。
0~5歳児それぞれの子どもに合わせた対応が必要で、小児看護で勉強してきた知識を役立てることができます。
小児科経験者はとくに優遇されるでしょう。
病後児保育室
病後児保育室は、医療との接点もキープしておきたい看護師に向いています。
医療行為があるわけではありませんが、協力医療機関との連携も必要になるため他の保育園よりは医療に近い立場だからです。
発熱や感染症からの回復後の園児を預かる保育施設なので、看護師としてのスキルが必要になります。
保育士にはない看護師の視点が役立つはずです。
小規模保育園
小さな子どもが好きな看護師には小規模保育園がおすすめ。
小規模保育園の子どもは0~2歳で、ちょうど人見知りの時期。
小さな子どもが好きな方は人見知りの子どもにも丁寧に関わることができ、信頼関係を築きやすいです。
信頼関係ができれば、子どもたちにとって、あなたはなくてはならない存在となることでしょう。
0歳児から後追いをされるなんて可愛くて仕方ないし、自分の存在意義をひしひしと感じられますよ。
保育園看護師の働き方
ここでは、よくある雇用形態にスポットを当て、看護師の働き方について解説します。
正社員
安定した収入を得ることができるのは正社員です。
正社員だから受けられる福利厚生がある職場も多いでしょう。
デメリットとしては、日曜・祝日に草花の水やり、動物のえさやりの当番を正社員のみが担当している園もあります。
園外研修に正社員は参加必須など、「正社員なのだから」という雰囲気がある職場もあるようです。
パート
病院に勤めるママナースの悩みでよくあるのが、「パートなのに退勤できない」ということ。
保育園は病院ほどイレギュラーなことは起こらないので、時間になれば退勤できることが多いのがメリット。
保育士さんたちも職業柄なのか、子持ちスタッフに優しい印象があります。
派遣
派遣は短期間でみると高収入となることがメリット。
ですが、高収入の理由は、激務や職場の立地条件が悪い等の理由も考えられます。
そんな場合があることも頭に置いて置きましょう。
派遣の求人数自体はとても少ないです。
保育園だけではなく、以下のように放課後デイサービスと合わせて募集している派遣のお仕事もありますよ。
関連記事 看護師が派遣会社を探す方法は?おすすめの派遣会社もご紹介
保育園看護師のメリット
ここでは、保育園看護師として働くメリットを4つご紹介します。
ワークライフバランスがとりやすい
保育園での勤務は夜勤がなく、土日祝休みのところが多いです。
残業も少なく自分の時間をしっかり持てるので、ワークライフバランスがとりやすいです。
ただし運動会などの行事が近くなると、残業や休日出勤が発生することも。
家庭と両立したい人、プライベートを充実したい人にとっては大きなメリットですね。
医療行為が少ない
保育園に来る子どもたちは健康な子がほとんど。
日常の健康管理がメインのため、注射などの看護技術を使う機会はほとんどありません。
医療行為に対してストレスを感じてしまう人にとっては、医療行為が少ないのがメリットと言えます。
ただし、医療処置が必要な子どもを受け入れている保育園もあります。
転職先の保育園はどのような子を受け入れているのか、事前に確認した方がいいでしょう。
専門知識を活かして働ける
保育園看護師の仕事には、保育士や保護者に対する感染対策の指導と衛生管理があります。
普段から気を付けていても、子どもたち相手に十分な対策は難しいもの。
感染症流行時は、医療のプロとしてアドバイスを求められます。
- 小児看護
- アレルギー(対策、緊急時の対応、食事)
- 感染症(小児で多発する疾患、対策)
保護者の中には子どもの小さな変化に敏感な人も。
プロの視点からアドバイスをして、安心してもらうのも保育園看護師の仕事です。
園内唯一の医療者として頼られるので、やりがいに繋がることが大きなメリットですね。
子育ての経験を活かせる
保育園看護師は、普段は保育士の補助業務に入ることが多くなります。
ママさん看護師にとっては、子育ての経験を活かすことができるのもメリットの一つ。
初めての職場でも、すんなり業務に入りやすいでしょう。
保育園看護師のデメリット
次は保育園看護師のデメリットについて紹介していきます。
給料が下がる
保育園看護師のデメリットの中でも、よく言われるのが給料面です。
令和3年度の看護師全体の平均給与は月給34.4万円、年収498万円です。
(参考:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」)
保育園看護師の給与は、公立か私立かによって変わります。
どちらにしても、看護師全体の平均から見ると低めの給与水準になっています。
看護師全体 | 公立保育園 | 私立保育園 | |
---|---|---|---|
年収 | 498万円 | 476.4万円 | 408万円 |
保育園では夜勤が無く、病院と比べると残業も少なめ。
手当てが無い分、給料が減ってしまうのは大きなデメリットです。
特に公立の場合、共済年金などが月々引かれるので、さらに手取りが少なく感じます。
私も以前、公立保育園で勤務していました。
それまで勤務していた施設よりも手取りが月5万円以上減り、モチベーションが落ちてしまったのも事実。
ですが以下の口コミにあるように、病院勤務と比べたら生活に余裕ができるので、収入は気にならないという人もいます。
看護師は自分一人のため責任が重い
保育園に配属される看護師は一人だけというところがほとんど。
園児の体調不良時の対応についても、ほぼ一人で対応します。
保護者対応については、園長や保育士に相談できます。
しかし、医療的な対応については相談相手がいません。
急病時の責任が自分一人にかかりやすく、重荷に感じやすいデメリットがあります。
スキルアップできない
保育園看護師の業務は保育補助の仕事が中心です。
体調不良の園児に対してすることも、応急処置のみ。
病院のように、看護技術が要求されることはありません。
治療が必要な場合は、保護者に病院受診を勧めます。
看護技術を使う機会がないので、スキルアップは望めません。
私も実際に働いてみて、看護技術を使った機会はほぼゼロ。
看護師としてバリバリ働きたいという人には、物足りなさを感じるでしょう。
保育士の衛生観念にストレスを感じる
保育士との衛生面での意識の違いにストレスを感じてしまうのが、保育園看護師のデメリットです。
保育園では小児独特の感染症もあり感染対策は必須。
ですが保育士は、看護師にとって常識である標準予防策を知らない場合が多いです。
清潔・不潔の区別もあやふやなので、最初は気になるでしょう。
感染対策の指導をしても、保育園の習慣やルールもあって理解されにくいことも。
強く言いすぎると、保育士から「ムカつく」などと言われ反感を買います。
これまでの常識が通じない環境での仕事は、ストレスを感じやすい原因になるのです。
保育士との人間関係に悩みやすい
保育士との人間関係に悩みやすいことも、保育園看護師のデメリット。
看護師も保育の仕事を任されますが、保育については学んでいません。
最初は保育士から注意されることが多く、ときには「使えない」など心無い言葉を浴びせられることも。
保育と看護では、仕事をする上で重要視するポイントが違います。
お互いの専門性を理解しないままだと、人間関係にも影響が出てしまいます。
自分から積極的に仕事をしていくことで、同僚の保育士からの信頼を得ることができるでしょう。
まとめ|保育園看護師への転職
保育園看護師は求人数は少ないですが、看護師を配置したいと考えている保育園は多いので根気よく求人を探しましょう。
本記事の内容をまとめておきます。
- 保育園のHPや求人検索サイトを見て求人募集の有無や看護師の在籍をチェック
- 転職サイトを利用すると、いち早く求人情報を知れる
- 保育園看護師は日勤のみの仕事で土日祝休みが多い
- 業務内容は保育業務を含んでいることが多い
- 看護師もシフト勤務の場合もある
- おすすめの職場は、認可保育園・病後児保育室・小規模保育園
- 正社員・パート・派遣での働き方がある
- 保育園看護師のメリット・デメリットを確認して転職を検討したい
保育園看護師は病院勤務とは全く違う現場ですが、看護師の経験や知識を活かすことができる職場。
求人が出たらすぐに行動できるようにアンテナを張っておくことが大切ですよ。
保育士看護師の求人はレアなため、複数の転職サイトに登録して求人が出たらすぐに紹介してもらいましょう。
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